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闇夜に輝く

第16章 営業後ミーティング

けれど、海斗はそこまで聞いてさらに疑問が深まる。

「じゃぁ、西野さんの扱いによっては増田さんの出世も変わってくるって事ですか?でもその割に増田さんは西野さんに対してかなり当たりが強いですよね」

「ははっ、西野の扱いに関しては社長に一任してもらってるからな。それにアイツは口で言ったところで全く理解しないし、きっと今日の事も全く効いてないんだ。きっと2、3日もしたらケロっとしてるだろう」

「すごいっすね。あんなに蹴られたりしても辞めないんですか?」

そこで、増田さんは苦笑いをする。

「一応、あいつの相談とかもちゃんと聞いてやってるからな。昔な、あいつは今まで俺のようにまともに話を聞いてくれる人も、本気で叱ってくれる人もいなかったって言ってボロボロ泣きだした事があってよ。その時にしっかりと再教育しようと決めたんだ。だけど、なぜあいつ自身が話を聞いてもらえないのか、人からバカにされるのか、どんな言動が人から疎まれるのか、嫌われてしまうのかって事に気付いてなくてな。その度に根気よく話をしたり、時にはブン殴ったりするんだがどうも理解力が足りないからなぁ。そして仕事面でも少しずつ役職を増やしていく方針だったんだが、なかなか思うようにはいかないんだよ。はぁ…」

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