『闇夜に輝く』第16章「営業後ミーティング」　130ページ

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闇夜に輝く

第16章営業後ミーティング

だが、どんどん西野さんを吊るし上げるような話の流れに疑問を感じた海斗が言う。

「でも、結局ボーイの人数が足りなくて店が回らなくなるとトラブルも起きやすくなりませんか？今度はそれに対応する人が必要になり、それに対応している間にさらなるトラブルが重なる事も予想できます」

海斗はここ最近の忙しさを思い出す。
私情を抜きにしてホール長として考えた時、これ以上ボーイの数が減ることは店にとって確実にマイナスだと思えた。

「なので西野さんを切ることよりも、西野さんが起こすトラブルを少なくする方法を考える事が必要なんじゃないでしょうか？」

海斗のその言葉に坂東さんも少しだけ思案する。
だが、優矢君はそれでも食い下がる。

「でも山田君や秋山さんの仕事ぶりだって日々成長してますよ。そうなったら理不尽にかき回す要因のある西野さんの存在は必要なのかな」

これはきっと優矢君の優しさなのだろう。

山田君と秋山さんが、西野さんからいつも理不尽かつ意味不明なアドバイスや命令を受けている姿を見かねた発言。
また、俺のこれからの微妙な立場への心配。
そしてその事実を増田さんや坂東さんが正しく認識してるのか、それを確認するために敢えて厳しく言っている面も感じられた。