闇夜に輝く
第25章 爆弾処理マスター
その頃には閉店作業も終わり、増田さんと西野さんはカウンターから離れた席で話していた。
しかし、西野さんが何事か喚いたあと、早足で歩いて行った。
入口の方で一度こっちを見る西野さんと一瞬目があったが、西野さんはそのままバックヤードに消えた。
数秒後、タイムカードを押す音が聞こえる。
しばらくしたら帰り支度を終えている西野さん。
エレベーターがくるとそのまま帰ってしまった。
それを見てまた、泣き出してしまった杏奈さん。海斗は落ち着くまで待とうとウーロン茶を一口飲む。
しばらくして少し落ち着いた杏奈さんが喋り出す。
「あんなー、杏奈はホントは西野のコト嫌いじゃないねん。確かにイライラする事もあんねんけど、アイツおもろいしアホやし仕事以外じゃ気があうねん。杏奈は西野担当のエースって自覚もあるし、頑張らなあかんって。今月は楓さんも調子悪いみたいやし、いつもより上位狙えるって思っててん。けど、今日わかったわ。アイツ杏奈のコト、何も思ってくれてへん。もう、一人で頑張っても無理やなって。ホントはずっと結衣菜や理子さんやモエさん見てて羨ましかったわ」
そしてまたポロポロと大粒の涙を流す。
普段はおバカな事ばかりしている杏奈さん。
でも本当のバカではナンバークラスのキャバ嬢にはなれない。
キャバ嬢としての自覚とプライドは杏奈さんにも確かに備わっていた。
「そっかぁ。杏奈さんは勘違いされやすいけど、いい子だからね」
「杏奈はいい子ちゃう。めっちゃいい子やねん」
そう泣きながら可愛く怒る。
「ははっ、そうだった。めっちゃいい子だったね。んでちゃんと仕事に対する熱意とか西野さんには伝えてるの?」
「それが、西野と話しとってもアホな話ばっかやねん。それにアイツ適当やし。こないだも、杏奈の休みの時に指名客が来てんのに連絡くれんし。しかも次に出勤した時、その事すら忘れてるんよ。話にならんわ。今回切れてしもうたのもそういうのが重なって…」
さすがに何もフォローが浮かばなかった。
しかし、西野さんが何事か喚いたあと、早足で歩いて行った。
入口の方で一度こっちを見る西野さんと一瞬目があったが、西野さんはそのままバックヤードに消えた。
数秒後、タイムカードを押す音が聞こえる。
しばらくしたら帰り支度を終えている西野さん。
エレベーターがくるとそのまま帰ってしまった。
それを見てまた、泣き出してしまった杏奈さん。海斗は落ち着くまで待とうとウーロン茶を一口飲む。
しばらくして少し落ち着いた杏奈さんが喋り出す。
「あんなー、杏奈はホントは西野のコト嫌いじゃないねん。確かにイライラする事もあんねんけど、アイツおもろいしアホやし仕事以外じゃ気があうねん。杏奈は西野担当のエースって自覚もあるし、頑張らなあかんって。今月は楓さんも調子悪いみたいやし、いつもより上位狙えるって思っててん。けど、今日わかったわ。アイツ杏奈のコト、何も思ってくれてへん。もう、一人で頑張っても無理やなって。ホントはずっと結衣菜や理子さんやモエさん見てて羨ましかったわ」
そしてまたポロポロと大粒の涙を流す。
普段はおバカな事ばかりしている杏奈さん。
でも本当のバカではナンバークラスのキャバ嬢にはなれない。
キャバ嬢としての自覚とプライドは杏奈さんにも確かに備わっていた。
「そっかぁ。杏奈さんは勘違いされやすいけど、いい子だからね」
「杏奈はいい子ちゃう。めっちゃいい子やねん」
そう泣きながら可愛く怒る。
「ははっ、そうだった。めっちゃいい子だったね。んでちゃんと仕事に対する熱意とか西野さんには伝えてるの?」
「それが、西野と話しとってもアホな話ばっかやねん。それにアイツ適当やし。こないだも、杏奈の休みの時に指名客が来てんのに連絡くれんし。しかも次に出勤した時、その事すら忘れてるんよ。話にならんわ。今回切れてしもうたのもそういうのが重なって…」
さすがに何もフォローが浮かばなかった。