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闇夜に輝く

第27章 担当替え

それは海斗が増田さんから担当替えを言い渡された日に話し合った内容にも表れていた。

「じゃあ今日から担当キャストが増えるが、よろしくな」

「はい。まだ、美香さん、つかささん、真紀さんの情報が少ないので、ミーティングを多めにしたいと思います」

「んー、ちょっと待て。杏奈、リン、咲の方を重点的に頼む。他は余裕があるときでいい」

「え?何でですか?」

「いいか、ここは能力主義だと教えたな。それからキャストはみんな愛されたいと思っているって話も以前したよな」

「はい。覚えています」

「だからだよ。ヤル気があってちゃんと成績を残せる奴ほど、担当の黒服が真剣にミーティングをしてくれるって思わせなきゃダメだ。結果を出していないのに結果を出しているキャストと同じ様に扱ってしまったら、私は特別だから結果を出さなくても大丈夫と勘違いされるぞ」

「そうなんですね。あのー、真剣に相談に乗ってくれたからそれに応えようとは思わないんですか?」

「これが厄介でなぁ、指名を取ろうと頑張ってますアピールがすごいキャストほど、何もやってなかったりするんだよ。あと、客が勝手に気に入って指名しただけなのに、やたらと指名取るのに苦労した様に言ってくるキャストとかな」

「自己評価が高いという事ですね」

海斗はそう答えながら何人かのキャストが思い浮かんだ。

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