闇夜に輝く
第32章 戦場のメリークリスマス
そんな中、リンさんの姿が全然見えないのでバックヤードへ海斗が探しに向かう。
ヘアメイク室のドアを開けると、そこにはパンツ丸出しで酔い潰れているリンさんが。
海斗はドレスを直してあげつつ、声をかける。
「リンさんいけるー?」
「あー、海斗さーん!バリやばーい。こんなに飲んだの久しぶりやけん。あ、吐く…」
「ちょ、ちょ、トイレ行こ」
海斗はリンさんを抱き上げトイレに連れて行く。
間一髪トイレで吐き出すリンさん。
座り込むリンさんの背中をさする。
その時、トイレを利用しようと真紀さんがやってきた。
「あれー?リンちゃん潰れちゃったんだぁ」
その言葉に背中をさすっていた海斗が振り返る。
「あ、ちょうどよかった。真紀さん、上がりの時間、少しだけ伸ばせない?」
「えー、だってクリスマスですよ。私も帰りたい」
「お願い!そこをなんとか。協力してくれたらクリスマスプレゼントもあげるから!」
「マジ?んー、しょうがないなぁ」
「ありがとう、真紀ちゃん!めっちゃ助かる」