闇夜に輝く
第32章 戦場のメリークリスマス
そうして海斗はすかさずインカムを飛ばす。
「坂東さん取れますか?」
「どうした?」
「リンさんちょっと戻れるかわからないです。でも真紀さんがラストまで残ってくれることになりました」
「了解、助かる。でもリンは場内指名をもらってるから戻れるならなるべく戻したい。無理なら客に説明して場内指名を外さなきゃいけないし」
「分かりました確認します。ちょっとだけ時間を下さい」
海斗は苦しそうにしているリンさんに聞く。
「リンさん、お客さん待ってるよ。どうする?場内指名外してもらう?」
「ダメ〜。戻るからちょっと待っとって〜」
「分かった。でも真紀さんもトイレ使いたいみたいだからメイク室に一旦移動するよ〜」
そしてまた海斗はリンさんを抱き上げ、お姫様抱っこで連れて行く。
かなり背の高いリンさんを軽く抱き上げた事に驚く真紀さん。
「海斗さん、カッコいい〜」
「ありがとう。真紀さんも早めに戻ってあげて。坂東さんも女の子が足りなくてテンパってるから」
「あーん、戻りたくなーい。ねぇねぇ、もう一回私のことちゃん付けで呼んで!」
「真紀ちゃんいい子だから協力してくれるよね?」
「ふふ。はーい!」
「頑張って!真紀ちゃん」
海斗もかなり酔っ払っていて、テンションがおかしくなっていた。