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海斗もその顔が可笑しくて笑ってしまう。

「ははっ。でも西野さんも色々と仕事がありますからね」

「そうなんだけどさー。付け回ししてない日くらいはちゃんとフロアを見てて欲しいんだよねー」

「まぁ、その辺は忙しくなっても僕がしっかりとフロア管理できてれば先輩達が自由に動けると思うし、僕にも責任がありますよね」

「ふーん、筑波さんっていい人だねぇ。西野を見ててイライラしないの？」

「いや、僕は自分の仕事をするだけなんで」

「あー、バンちゃんが筑波さんを褒めてた理由がわかるわ。今日もよろしく。頼りにしてるからね」

楓さんは得意の営業スマイルでウインクすると更衣室へ消えていった。

因みにバンちゃんとは坂東さんの事で、楓さんの担当。
楓さんがこの店の入る前からの知り合いで前の店から引き抜いてきたのも坂東さんらしい。
その際かなり揉めたらしいが、楓さんが今こうして真っ当にキャバ嬢が出来るのも全て坂東さんのお陰だと増田店長から聞いていた。