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闇夜に輝く

第11章 優矢くんの秘密 〜約一年前の出来事〜

優矢はおばちゃんに見送られながらコンビニを出ると、待ち合わせ場所の駅前に向かって歩き出そうとした。
ところが、コンビニの向かい側の駐車場が何やら騒がしい。
そこには愛車のビッグスクーターが停めてある。
気になり目をやると、ガラの悪そうな数人の若者がたむろっていた。

優矢は方向を変え、駐車場へ歩いていった。

「なにやってんの?」

先程とは違い、優矢は冷徹な声色へと変わっていた。

そこにいた人数は5人。揃いの白のダボダボのジャージに黒いバンダナ。その上からデカめのキャップを被った悪ガキ達。

「あ?何だテメー・・・」

何かを言いかけた少年の顔が弾ける。
優矢のハイキックが完璧に決まりそのまま仰向けにぶっ倒れた。

「何やってんだって聞いてんだよ。早く答えろ」

もう一度、冷たい口調で優矢が問いただす。

だが、失神する仲間を見て他の少年達は身動きが取れない。
もう半歩、優矢が動こうとした時、慌てて少年の一人が答えた。

「す、すいません。ここで集会するつもりだったんすけど、い、移動します」

「そうか、じゃ、解散。早く散れ」

「は、はい!」

倒れた少年を抱きかかえながら5人は離れていった。

「まったく。今時、流行らねーんだよ」

そう独り言をいい、何事もなかったかのように駅へ向かった。

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