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蜜の誘い

第13章 美紅と絵里

ドックンッ!ドックンッ!ドックンッ!・・

胸の鼓動が次第に早くなっていく。

「美紅ちゃん・・来てくれると思ってた・・」

「絵里さん・・」

通された絵里さんの寝室は、間接照明が灯された少し暗めのムードのある部屋だった。

ダブルサイズのベッドに並んで座ると、優しく私の髪を撫でてくれていた絵里さんの手がゆっくりと私のブラウスのボタンを外し始めた。

「怖い?・・少し震えてる・・」

「ううん・・」

首を振ったが、本当は少しだけ怖かった。
緊張と不安・・
でも、不思議と後悔や罪悪感は無い。
それほど私の身体は欲求不満が溜まっていた。

ブラとパンティだけの姿にされた私は、広いダブルサイズのベッドに仰向けに寝かされた。

絵里さんも下着姿になると、私の脇に沿うように身体を寄せてきた。

「大丈夫よ・・私に任せて・・」

そう言うと、ゆっくりと絵里さんの顔が近付いてきた。

チュッ・・

唇から伝わる柔らかな感触・・

とても久しぶりの感覚に、ふと夫と来月1歳を迎える息子の事が頭をよぎった。

・・・アナタが悪いのよ?
ずっと私を求めて来ないから・・

自分に言い聞かせて正当化しようとしていたのかもしれないが、夫と子供の事はすぐに頭から消えていた。

絵里さんの唇が、私の思考を停止させるほど素敵な快感を与えてくれていた。

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