ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第9章 二人だけの卒業旅行
彼のナカから吐き出されたものをわざと大きな音を立てて飲み込む。
千「う…そ……飲んだ…の?」
口元から滴り落ちる白い雫を拭い笑う。
千「何やってんの!!早く出しなよ!!」
「…ごちそうさま。美味しかったよ?」
千「は…そんなの、美味しいわけないじゃない!?」
蒼白な顔で俺の体を激しく揺する。
その顔を両手で固定するように引き寄せキスした。
「…ホントだって。」
ね?と、顎を持ち上げまた唇を近づけてゆくと、少し涙目でわなわなと震える綺麗な顔に睨まれる。
千「バカッ!!圭太の大バカ!!」
泣きながら小さな拳を俺の体に叩きつけ暴れる細い肩を抱きしめた。
「大バカ…上等じゃん?」
千「ヒック…お腹壊しても…しっ…知らない…から…」
「そんなんでいちいち腹壊すほど柔じゃねぇ、って?何なら、足の指も舐めてやろうか?」
千「もういい加減に…」
抱きしめた体をまた、布団の上に組み敷く。
「…いい加減にしないと夜が明けちまう。」
瞬きをした拍子に、零れ落ちた涙を親指で拭った。
「アンタを抱く前に…。」
千「け……」
開きかけた赤い唇を乱暴に塞いだ。