ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第12章 薔薇を纏った悪魔
“好きにしていい…”
……そう来たか。
重ねられた手を脇に避け、彼に向かって微笑んだ。
「じゃあ、遠慮なく。」
僕は微笑みながら彼の目を見、上着を脱ぎ捨てシャツのボタンを外した。
虚ろに向けられていた彼の目が段々生気を帯びてゆく。
何が起ころうとしているのかと、僕の一挙手一投足を目で追っている。
バサリ、と、下着と一緒に丸めて投げ捨てたズボンが床に落ちた音で彼が目を見開く。
圭「あ…あの…」
「……どうしたの?驚いた顔して?」
圭「いや…だ…って…」
全裸のまま自身の身体の上に跨がる僕に、戸惑いを隠せず視線を泳がせるも、僕のことを頭の先から爪の先まで舐めるように見ていた。
「これからセックスするのに服なんか着てたら出来ないでしょ?あ……そう言えば…」
相変わらず窮屈そうに布の中に収まったままの彼のモノを指で突っついた。
「圭太はまだ穿いたままだったね?」
いかにもさっき気づきました、という体で小首を傾げ唇の端を上げてみせた。
「ねぇ、見て?圭太のイヤらしい姿見てたら、ホラ?」
と、圭太の上に跨がったまま両足を広げ、すっかり勃ち上がった自身を見せつけた。
「ごめん……一回ここでヌいていい?もう限界なんだ。」
と、僕は彼が見ている前で先端から溢れ落ちる透明な雫を纏う茎の部分を扱き始めた。