
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第14章 迷宮の中で
圭「その…なんて言ったらいいか……ゴメン。」
肩で息をしながら、シーツに泣き顔を隠した。
「やだ、って言ったのに…」
圭「え?そのつもりで誘ったんじゃないの?」
「つもり……だったけど…。そういうことじゃ…なくて…」
がばっ、と体を起こし、言葉尻を濁しながらまたシーツの中に潜り込んだ。
圭「まさか、恥ずかしい、って今さらだろ?」
「いや、だから、そうじゃなくて…」
だって、口でイカされるなんて…
しかも、あんなに呆気なくイッちゃうなんて…
圭「もしかして…挿れて欲しかったとか?」
「バカッ///!!」
また、勢いよく起き上がり、圭太の頬を平手で打った。
「ご…ごめん…つい…」
呻きながら顔を顰める圭太の頬に手を伸ばし、ふと口元に目が行って、
未だ糸引く僕の欲の雫を拭いため息をついた。
「ホントにバカなんだから……」
圭「やだ、って言ったりバカ、って言ったり、よく分かんない。」
けど、とまたシーツの上に押し倒される。
圭「そこがいいんだけどね?」
「結局、単にヤりたいだけなんでしょ?」
圭「何だよ!?そっちから誘ってきたクセに…」
「そうだけど……」
