
ドロップ・オブ・ロゼ 〜薔薇の涙〜
第21章 薔薇と百合の一夜 ①
雅「…お待たせ。」
湿った石鹸の香りの中にフワリと包み込むように両手を頬に添え、彼女が艶然と笑う。
「じゃあ…僕…」
体を起こそうとすると、彼女は僕の唇にちゅっと音を立てキスをしてきた。
「ちょっ…何やってるの?」
唇だけじゃなく頬や耳元、首筋にまで彼女の唇が這う。
「んっ……」
雅「ふふっ。千陽さんてば感じてるの?」
「か…感じてなんか…ぁ」
いつの間にかシャツの下から潜り込んできた手が胸元をするりと撫で、突起を転がす。
「ちょ……何やって……」
雅「千陽さん、そんな声出すんだ?」
「ダメだ…って……は……あっ」
適度な緩急をつけ突起を弄ぶ指先に声が漏れる。
雅「じゃあ……これは?」
シャツを捲り上げられ瞬間外気に晒された胸の先に、生暖かくヌメっとしたものまでもが蠢く。
「はぁ……あっ………やめ…」
行為が久しぶりだったということもあるのだろう。
体の敏感な部分のありとあらゆる場所が、嬉しい悲鳴を上げるように立ち上がってくるのを感じる。
「やめ……ぁ…」
彼女の手が、
固く勃ちあがり始めた場所に触れた。
