
兄と妹
第3章 悩みと不安
~千紗視点~
私のバカ!何お兄ちゃんにあんなことしてるのよ…お兄ちゃんが困ってたじゃない…。
私は部屋でクッションに抱きついて丸まっていた。
自分のしたことを振り返るとものすごく恥ずかしかった。
ちなみに私はもしお兄ちゃんがもし予定が空いていたら、一緒に買い物に行く約束をしようとしていた。
「そうだよね…お兄ちゃんにはお友達がいるし…ずっと私といてくれる訳ないもんね…。」
お父さんもお母さんも土日は家に帰って来ないので、1人でいるのは正直心細い。
「どうした?急に。え、集合場所変えるの?いいよー。」
お兄ちゃんの声がした。
恐らく日曜日に遊ぶ人と電話しているのだろう。
だが話し方を聞くと、いつも聞く話し方とは少し違っていた。
なんというか…少し優しい感じだ。
「まさか…彼女…?でもお兄ちゃん彼女いないって言ってたけど…。」
信じられなかったが、これが普通だ。
お兄ちゃんは昔からモテてたし、彼女ができてもおかしくない…。
…そんなの嫌だ、お兄ちゃんを独り占めしたいよ…。
私はクッションに顔をうずめて夜中まで泣いた。
お兄ちゃんへの独占欲の強さが自分でも怖かった。
