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兄と妹

第5章 溢れる想い


~千紗視点~


「………。」


話が終わって、お兄ちゃんは恥ずかしそうに顔を赤らめていた。


お兄ちゃん…私の言葉覚えてくれてたんだ…。


正直今までそのことを忘れていた。
覚えてくれてたのが嬉しくてなんだかくすぐったかった。





「お兄ちゃん…ごめんね、私お兄ちゃんがそこまで私のこと考えてくれてたなんて思いもしなかった…。」


沈黙を破って私は言った。



「無理もないよ…自分の兄が自分を意識してるなんて思いもしないから。」


「ふふっ、それもそうだね。」



私が笑った影響を受けてお兄ちゃんも微笑んだ。




「なぁ千紗…今度の日曜日どこか行かない?。」


「いいね、それ!私遊園地がいい!新しいジェットコースター増えたらしいから乗りたい!。」


「千紗は可愛いな~。わかった、行こっか!。」



お兄ちゃんと2人でお出かけするのは久々なので、楽しみで仕方なかった。




…あれ、私とお兄ちゃんは恋人になったんだから…初デート!?


私は急に恥ずかしくなってしまい、その日の夜はなかなか眠れなかった。

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