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失くした恋の癒し方

第2章 失恋の忘れ方

「マスターは失恋したことなんて無いでしょうね!?」

「あるよ!
振られてばっかりだよ」


「えっ!?
嘘でしょう?
失恋なんてしなさそうだわ!」


「そうかな…
愛情表現が下手なのか軽そうに見られるのか?

いつも、彼女の方から去っていくんだ…
"もう疲れました"ってね。(笑)

付き合っても結局、スレ違いだからね…上手くいくわけ無いよな!」


おどけながら、でも寂しそうに話してくれた。

きっと、マスターも辛いのだろう。


「イケメンマスターもアラフォーなんだから、今度は素敵な恋を成就させてね!」


「ははは、忙しくて当分無理だな。
はい、パイナップル・フィズです。
どうぞ!」


目の前でシェイカーを振って作ってくれたカクテルが運ばれた。


「シェイクが得意なマスターも、女性は苦手なのかしらね?」


「…だな!!
だけど、失恋から立ち直るのは得意になったよ!」

片目を瞑って楽しげに微笑んだ。





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