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失くした恋の癒し方

第2章 失恋の忘れ方

運ばれたカクテルを一口飲む…


「あ…っ!美味しい」


口いっぱいにパイナップルの香りが広がって、仄かな甘さにホッとした…


「マスター…

私、美味しいカクテルでかなり癒されているわね。
ありがとう」


「おやっ!?
やっと分かったかな?」


マスターはグラスを磨きながらにっこりと微笑んだ。

「傷心の麗華ちゃんを見てるのは僕も辛いからね。
気持ちが少しでも癒えるように、アドバイスしてあげようか!?」


「お願いします、先輩!」


「先輩って……何の先輩だか…」


「この店には、結構、失恋を癒しに来る女性もいるんだよ。

カクテルも癒しに一役かってると思うよ!」


ホントにそうだと思う。

グラスに入ったカラフルな色も、香りも味も、優しい気持ちにしてくれる…―


「この場所とマスターがいてくれて…良かった――」

心からそう思う。




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