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失くした恋の癒し方

第4章 新しい恋

「……で……何て…?」

私は思わず身構えた。


そんな私をチラッとみたマスターは

「…―― それだけ言って…切ったよ」
と呟いて黙り込んだ。


「そう…。
元気なら、それで良かったわ」

カンパリをゴクリと飲んだ。


ヤッパリ…カレへの思いを断ち切るにはもう少し時間がかかりそうだ…



「マスターは何か良いことあった?」


話題を変えようと作り笑いでたずねた。


「いや、別に代わり映えの無い毎日だよ。
昼は昼で忙しいし…
片想いの彼女は中々振り向いてくれないし!」

アハハと声を出して笑った。



きっと…

マスターは、わたしに何かを伝えたかったのだと思ったけど…


聞けなかった。



そして、そんな会話の事はいつしか忘れていた…――




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