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失くした恋の癒し方

第4章 新しい恋

天気のよい日は、ほぼ毎日の様に早朝の河川敷で、谷原さんと挨拶を交わし、何時しかベンチに腰を降ろして、少しの時間会話を楽しむようになっていた。


「俺、岬さんが入社した時から良く知っていたよ。
美人で注目の的だったからね。」


「まぁ…そうなの!?ちっとも知らなかった!」


「はぁ…謙遜だな〜(笑)

あっ…と…
俺の顔位は知ってた?」


「…同じ部署になるまで知らなかったわ、ご免なさいっ!!」


「…それ…酷くない!?
それほど大きい会社でも無いのにさぁ」


「あっ…ごめんなさい!」

顔を見合せて笑った。


「俺って存在感の薄い男なんだな!」


「ごめん…
"ここに居ますよ〜"って位に長身でマッチョなのにね(笑)」


「う…そう言う"存在感"じゃ無いだろう!?」


「ぷっ!
わかってる!
冗談よ、冗談。仕事もできる真面目な先輩ですもんね!」


「だろ!?」


こんな会話で笑い合えるようにもなっていた。


何時しか谷原さんは私の心にゆっくりと入り込んでいた。




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