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失くした恋の癒し方

第1章 大失恋

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出逢いは突然訪れた――


最初に声を掛けたのは寺嶋さんの方だった。


「岬さんでしたよね。
貴女のような美しい方とお会い出来るなんて、そうそうないですよ。
良かったらこのあと二次会いかがですか?」


そんな見栄すいた誘いにフラフラと着いていった私がバカでした!


好きでもなかった同い年の彼と別れて、フリーだった頃のグループ会社の顔合わせ。


その後の懇親会で挨拶を交わしただけの寺嶋さんの誘いについ乗ってしまった。


左手に光る指輪と、大人の落ち着きと硬派な印象に気を許したのかもしれない。

酔いも手伝い、彼の甘い囁きに目眩を覚え、初めて男の人の色気を感じた。


そして、その夜のうちに身も心も奪われてしまった。




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