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淡雪

第7章 アイドルの世界

『坂井くん ほんとにこの世界に来たんだ』


吉牛を頬張りながら田村くんが話しかける。


『はい。なんか気付いたらJさんに押しきられてた感じです』

チラリと俺を見た田村くんは


『ばかだなぁ』


と呟いた。


『なんで俺なんですかね』


『ん?Jさんはただの商売人だよ。

 売れると思ったから声をかけただけだろ』


『僕が、ですか?』


田村くんは僕の視線を捉える


『坂井、お前自分が思ってるより有名だよ。

 プロモーション必要ない。

 だから18でもいけるとJさんは踏んだ』


『......』

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