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淡雪

第7章 アイドルの世界

『おいおい』

そう言ってジュニアの大部屋に入ってきたのは中尾くん。


『坂井いるぅ?』


僕は衣装に袖をとおしながら返事をする


『これどういうことかなぁ?』


中尾くんはニヤニヤしながらスポーツ誌を放り投げた。


見ると1面に


《坂井賢夢 アイドルになる?!》 


という見出し


1面のかなりのサイズで俺が踊っている写真が掲載されている。

俺は驚いてスポーツ誌を読み始めた


『ったく。俺らのライブなのに

 俺、写ってねぇし』


『すみません...』


『バーカ 謝る必要ねぇよ。

 これがお前の実力。

 やっぱ お前 持ってるわ』


笑いながら中尾くんは控え室を出ていった。


新聞に群がるジュニアの子

 
嫉妬の目を向ける大人ジュニア...


芸能人としてこれはアリなのか...


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