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淡雪

第8章 出会い

俺は勝手に頭のなかで妄想して

勝手に落ち込んでいた。


『坂井どうした?』

田村くんがドリンクを飲み干しながら言う。


『いえ、何もないです』


隣の彼女はクスクス笑う。


『ねえ、璃子ちゃん

 コイツどう思う?』


田村くんは僕の前を被りなから彼女にはなしかけた。


『どう?』


彼女は不思議そうに聞く。


『んー。ま、売れるかどうかってこと』


彼女が僕を見つめる。


『彼次第じゃないですか』


『ん、なるほどね』


今度は田村くんが見つめる。


『坂井、お前の本心言えよ』


真剣に見つめられて動きが止まる。


『本心...ですか?』


『きっかけはどうあれお前自身はどうなのよ』


そういわれても自分が一番分かっていないのに本心と言われても...


それに、正直いまはそれどころじゃない
というか、この状況説明してください。

彼女の待ち人は田村くんだったんですか?


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