淡雪
第12章 プロポーズ
今日は久々のオフだからと
坂井くんがドライブに行こうと言い出した。
「大丈夫?
誰かに見られちゃうよ。
写真とられたらどうするの?」
私は心配になって坂井くんに何度も聞くけど
「大丈夫、大丈夫♪」
坂井くんは鼻唄混じりにハンドルを握って
私の心配などまったく気にも留めていない。
ーーもう
最近仕事が順調とはいえ
アイドルとしても俳優としてもまだまだ磐石とは言えない。
まだ22歳。
スキャンダルで画面から消えてゆくアイドルやタレントを何人も見てきた。
坂井くんをそんな目に合わせるわけにはいかない。
いくらJ事務所とはいえ
目下売り出し中のアイドルのスキャンダルは受け入れられないだろう。
「ねえ、ほんとに聞いてる?
坂井くんはいま一番大事なときなんだよ。
一緒に住んでるだけで大スキャンダルなのよ。
私だってなるべく外に出ないようにしてるし
出るときは必ず駐輪場の方をまわって
ファンの子に見られないように注意してるんだから」
もう、本当にわかってるのかな?
坂井くんはにっこり笑って私の方を向くと
「璃子さん、ありがと」
と私の頬にキスをした。
「や!!危ない!
前見てよ」
「見てるよ♪」
恐ろしいほどの上機嫌
どこに行くつもりなんだろう?
坂井くんがドライブに行こうと言い出した。
「大丈夫?
誰かに見られちゃうよ。
写真とられたらどうするの?」
私は心配になって坂井くんに何度も聞くけど
「大丈夫、大丈夫♪」
坂井くんは鼻唄混じりにハンドルを握って
私の心配などまったく気にも留めていない。
ーーもう
最近仕事が順調とはいえ
アイドルとしても俳優としてもまだまだ磐石とは言えない。
まだ22歳。
スキャンダルで画面から消えてゆくアイドルやタレントを何人も見てきた。
坂井くんをそんな目に合わせるわけにはいかない。
いくらJ事務所とはいえ
目下売り出し中のアイドルのスキャンダルは受け入れられないだろう。
「ねえ、ほんとに聞いてる?
坂井くんはいま一番大事なときなんだよ。
一緒に住んでるだけで大スキャンダルなのよ。
私だってなるべく外に出ないようにしてるし
出るときは必ず駐輪場の方をまわって
ファンの子に見られないように注意してるんだから」
もう、本当にわかってるのかな?
坂井くんはにっこり笑って私の方を向くと
「璃子さん、ありがと」
と私の頬にキスをした。
「や!!危ない!
前見てよ」
「見てるよ♪」
恐ろしいほどの上機嫌
どこに行くつもりなんだろう?