淡雪
第12章 プロポーズ
しばらく走ると見慣れた景色が。
「懐かしい...」
思わず口に出していた。
「でしょ。
俺、前はよく帰ってきてたんだ。
璃子さんもこの辺地元でしょ」
「ううん。
私はK市から通ってたの」
「え?!そうなの?
てっきり地元だと思ってた。
そっかぁ...
それは探しても見つからないはずだ」
坂井くんは独り言のように呟いた。
ーー探す?
私は問いただそうかと思ったけど
なぜか聞かなかった。
1年も一緒に住んでいたのになぜか地元の話はしていない。
多分私に気を使っていたのだろう。
車は川沿いの土手に出た。
「ここは...」
「覚えてる?」
覚えてるも何も...
坂井くんは駐車スペースに車を止めた。
坂井くんは決心したように深呼吸をして
私を見た。
「璃子さんと来たかったんだ。
出会った場所。
...璃子さんは思い出したくないかも知れないけど
俺には特別な場所だから...」
坂井くんの眼差しは真剣だ。
そしてにっこりと笑った。
「天気がよくて良かった。
降りてみない?」
坂井くんは車を降りた。
「懐かしい...」
思わず口に出していた。
「でしょ。
俺、前はよく帰ってきてたんだ。
璃子さんもこの辺地元でしょ」
「ううん。
私はK市から通ってたの」
「え?!そうなの?
てっきり地元だと思ってた。
そっかぁ...
それは探しても見つからないはずだ」
坂井くんは独り言のように呟いた。
ーー探す?
私は問いただそうかと思ったけど
なぜか聞かなかった。
1年も一緒に住んでいたのになぜか地元の話はしていない。
多分私に気を使っていたのだろう。
車は川沿いの土手に出た。
「ここは...」
「覚えてる?」
覚えてるも何も...
坂井くんは駐車スペースに車を止めた。
坂井くんは決心したように深呼吸をして
私を見た。
「璃子さんと来たかったんだ。
出会った場所。
...璃子さんは思い出したくないかも知れないけど
俺には特別な場所だから...」
坂井くんの眼差しは真剣だ。
そしてにっこりと笑った。
「天気がよくて良かった。
降りてみない?」
坂井くんは車を降りた。