テキストサイズ

淡雪

第21章 陵ちゃんの幸せ

そして東京。
璃子さんはNY のウィメンズがあるので、俺は一足先に日本へ戻り日常の仕事をこなす。

3月に入ると東京コレクションの準備が始まる。
コレクションのイメージや衣装は大幅に変わらないが国によって多少趣向が変わる。
特にアジアである日本は特別な演出や日本のみの衣装が用意されていることが多い。
少し日程に余裕のある東京は世界中からモデルも集結して実はかなり見ごたえのあるショーになる。
デパートの屋上をメイン会場にしてショーが始まる。今年最後のコレクション。東京は知り合いも見に来るのでランウェイにも力が入る。
兄さんは少しウォーキングを教えただけで簡単にものにしてしまう。なんでサラリーマンをやっているのか...それこそ理解不能だ。
抜擢したマッドの機嫌も上々。
来年もと付きまとわれていた。

そして最終日。
今までにはなかったタキシードが用意されていた。俺が先頭で他のモデルを従えてランウェイを歩く。俺だけトップでステイの指示。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ