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淡雪

第5章 槇 璃子

拳さんが息子さんの名前を呼ぶと


私の体と意識はジェットコースターで急速に落とされるような感覚になる。

意識をなくさないように歯を食い縛り入り口へと向かう。


相手が答えると私の意識は遠退く...







.........!

ふわりと何かに包まれるようなものを感じて私は意識を取り戻す。



目の前の拳さんは泣いていた。



「槇ちゃん、ありがとう

 アイツにちゃんと伝えられた。

 アイツの言葉も聞けた


 もう大丈夫だ。


 ありがとう...」


といってむせび泣いた。


私はそっと部屋を出てなんとか医務室にたどり着きそこで意識を失った。






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