姫恋
第2章 ☆出会い
「なんだってんだよ!!!」
「妃芽さん…飲みすぎっすよ」
「これが飲まずにいられるかっての!マスターもう1杯ッ!!」
「完全にオッサン化してる…」
行きつけのバーで
カップルばかりの客に囲まれて
1人寂しくヤケ酒。
さすがにワインボトル2本目が半分まで減ると
マスター(25歳・男)もビックリする。
「もうやめた方がいいんじゃないですか?」
「イヤだ!!今日は誕生日なんだよ!?イブのバースデーに男に捨てられたんだ!今日は朝まで飲むからなッ!!!」
「朝までって…ウチ、2時で閉店っすけど…」
「文句あるのか!?」
「いいえ。ありません」
完全にマスターを押さえ込み
ひたすらワインをがぶ飲みする。
もうここまで来ると
ただの酒癖悪い酔っ払い。
まぁ今のアタシには
そんな事すら気付かない。