テキストサイズ

齧りかけの林檎

第6章 ● 君の名前 ♂side




彼女の腕の中には、女の子の読む雑誌のような本が2冊。



小説は持っていないようだった。








なんの雑誌かは、わからないけれど

少しだけ

〝この冬、一番かわいくなりたい〟

とか

〝冬に似合うかわいいヘアメイク〟

などという文字が見える。








は?



あいつのためにかわいくなりたいの?








おれはそのままの君がすきだよ。



君は今のままでいい。



本に夢中になってこっそり笑う、君でいてよ。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ