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齧りかけの林檎

第8章 ● 君の連絡先 ♂side




道の先に、白い5階建てのマンションが見えてきた。



「うち、あそこの2階なの。

 送ってくれてありがとう、歩くん」



もう着いてしまったのか。

家行きてぇ・・・。

でも我慢だ、我慢だ歩。

ここで焦って引かれたらなにもかもが終わる。




「こちらこそ、ごちそうさまでした。

 今度その猫ちゃん、見せてね」




あ、またやっちまった?

彼女が困った顔をしている。

やっぱり家に上げたくない?



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