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齧りかけの林檎

第14章 ● 君の答え ♀side




もう我慢できないかも。




嗚咽が漏れそうになるのを、

必死に堪えていると

また腰に腕が回され、

背中にぬくもりを感じた。






「はい、ティッシュ持ってきましたよ。

 やっぱりゆりさんは

 おこちゃまでちゅねー」



片方の腕がわたしの腰から離れると、

頭をなでなでされた。






そんなに甘やかさないで。




あんな胸の痛みは、

もういやなのに、

歩くんのことを

離したくなくなってしまうよ。







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