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齧りかけの林檎

第15章 ● 君の気持ち ♂side




ねぇ、少しでいい

おれの気持ち

伝わった?




おれはまた

ゆりさんをぐっと抱きしめると、

彼女の首に顔を埋めた。




お風呂上りの、

彼女の、香り。




やっばい、

この状態は、

やっばいぞ、おれ。




もっと嗅ぎたくて、

彼女の首に唇を近づける。




すると、聞こえてくる





彼女の鼻をすする音。




泣いてるの?




ねぇ、ゆりさん、




「泣き顔、見せて?」





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