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齧りかけの林檎

第16章 ● 王子様な君 ♀side




彼はわたしを腕の中から解放すると、


「ありがと、着させてもらうね」


って言って、Tシャツを受け取った。




彼はジャージと、中に着ていたTシャツを脱ぐと

わたしが渡したほうのTシャツを着た。




歩くんが脱いだ時に見えた、

細いのに筋肉があって、

おなかも少し割れている体。



こ、高校生のくせに

なんて生意気な体してんのぉ!?



わたしは恥ずかしくなって、

開けっ放しにしていたクローゼットのドアを、閉めに行った。






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