齧りかけの林檎
第19章 ● 贈り物を君に ♂side
「だっせぇ、それくらいで?
おれだったら女に動かせてでも
ガツガツ「おはよ」」
「おい湊斗(みなと)、
おれの話ぶった切るなよぉ」
「だって朝から卑猥なこと言うなんて
高校生らしくないだろ?」
誰よりも高校生らしくない湊斗が
そんなことを言いながら、
おれの後ろの席に座り
カバンを机の横に掛けた。
瞬は中学生みたいなガキっぽい奴で、
湊斗は社会人みたいな、かなり落ち着いてるかんじ。
「さすが年上の彼女を持っている湊斗様は
おれとは違いますねぇー?」
「あ、おれの彼女も年上だわ」
「え!?あの子、年上なのぉ!?」