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齧りかけの林檎

第2章 ● 真っ赤な君 ♂side




心配してくれてる・・・?

















ちょっと困ったような顔を見ていたら、

少しずつ手が離れていった。


















待って


















まだなにも伝えていない


















「じゃあね、気をつけてね」



















今しかない








どんなにかっこ悪くたって、

彼女に話しかけられるのは

今しかないかもしれない。








少しだけ息を飲んで

彼女に向かって、

彼女の大きな目に向かって








「あ、あの!








 タオル








 洗って返します!








 明日!」








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