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神隠しの杜

第3章 神隠しに遭った少年

「神隠し伝承記?何が書かれてあるんだ?」

「さあ」

「さあって、なんだよ」

「パスがかかってる。何を試しても開かないから、お手上げ。問い合わせも受け付けてないし」



雪芭はため息をつく。何度もチャレンジを繰り返したが、すべて徒労に終わった。



「サイトとして成り立つのかよ、それ」



理解できないといった口調で隼政が言った。雪芭もそれは同意で、一般論で考えたら明らかに異様である。



「オレたちの疑問はもっともだが、成立してる。少なくとも、熱狂的なファンには支持されてるね。

BBSに関しては閲覧できた」



隼政は部屋の中を歩き回りながら喋っている。



こうでもしないと落ち着かないのと、考え事をする時は歩くといいと本にあったからだが。



隼政は本に影響されやすいタイプで、いいも悪いも関係なく実行してしまう。



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