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ドラクエらんど

第15章 ひなた王子

「……っ……」



オレにそっくりな顔をした奴も、オレの姿を見て驚いていた。



これは…幻覚? それともドッペルゲンガー?
いろんなことが頭の中をよぎる。
この世には同じ顔をした人間が3人いるって言うしな…。
でも奴は突然オレの前に現れた。
てことは、やっぱり幻覚?
もしかしてオレ、夢見てる?



「……た、……なた……」



ああ、でも奴とオレは一つだけ違う所がある。



それは──




「しっかりして、ひなたくん!!」

「!」



つくし先生の声で、オレは我に返った。
視界に見えるのは、青い空のみ。
オレはいつの間にか地面に横たわっていた。



「大丈夫? 頭打ってない?」

「……あぁ……」

「すごい風だったわね、一体なんだったのかしら。振り返ったら、あなた倒れてるし…心配したわよ、もぅ…」

「……」



オレはゆっくりと起き上がり、辺りを見回した。
あいつの姿はどこにもない。



──夢、だったのだろうか?



オレとそっくりな人間……
綺麗なエメラルドグリーンの瞳をしていた。



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