ドラクエらんど
第15章 ひなた王子
「あーもう、髪がグチャグチャだわ」
そう言ってつくし先生は髪止めを外す。
長い黒髪が揺れて、つくし先生の肩に落ちた。
「……」
やっぱり。
髪下ろした途端に若くなるんだよな…。
耳に髪をかける動作をジッと見ていたら、オレの視線に気づいたのか、つくし先生と目が合った。
「ふふ、どうしたの? 見とれた?」
つくし先生が微笑する。
「…ああ、綺麗だなと思ってさ」
「あら、意外と素直ね」
「オレはお世辞言うの嫌いだから」
「ふふ、年下も悪くないわね」
「……」
オレは一瞬、つくし先生と付き合う自分を想像してみた。
なぜかヒールで踏まれてるオレ…。
「ないわ」
オレは苦笑しながら、校庭を見下ろした。
ふと校門の方を見ると、何やら人がたくさん集まっていた。
「どうしたの?」
つくし先生もオレの隣に来て、校庭を見下ろす。
「誰かを囲んでいる…? まさか、いじめ!?」
教師の顔に戻ったつくし先生はすぐさま踵を返し、急いで屋上から出て行った。
オレはもう一度校庭を見下ろした。
確かに大勢の学生が一人を囲んでいる。
だけどみんな、その一人からかなり距離を取っている。
なにか、おかしい…。
そう言ってつくし先生は髪止めを外す。
長い黒髪が揺れて、つくし先生の肩に落ちた。
「……」
やっぱり。
髪下ろした途端に若くなるんだよな…。
耳に髪をかける動作をジッと見ていたら、オレの視線に気づいたのか、つくし先生と目が合った。
「ふふ、どうしたの? 見とれた?」
つくし先生が微笑する。
「…ああ、綺麗だなと思ってさ」
「あら、意外と素直ね」
「オレはお世辞言うの嫌いだから」
「ふふ、年下も悪くないわね」
「……」
オレは一瞬、つくし先生と付き合う自分を想像してみた。
なぜかヒールで踏まれてるオレ…。
「ないわ」
オレは苦笑しながら、校庭を見下ろした。
ふと校門の方を見ると、何やら人がたくさん集まっていた。
「どうしたの?」
つくし先生もオレの隣に来て、校庭を見下ろす。
「誰かを囲んでいる…? まさか、いじめ!?」
教師の顔に戻ったつくし先生はすぐさま踵を返し、急いで屋上から出て行った。
オレはもう一度校庭を見下ろした。
確かに大勢の学生が一人を囲んでいる。
だけどみんな、その一人からかなり距離を取っている。
なにか、おかしい…。