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ドラクエらんど

第17章 選ばれしもの

「はぁ、もぉ…。結局夜になっちゃったけど、月影くんたち大丈夫かなぁ」



まあやさんはグラスに僅かに残ったビールを飲みほした。



「きっと今ごろログハウスでアカツキちゃんの友達とワイワイやってるよ、早く戻らないとな」



これ以上、月影とれんじがモテるのだけは阻止しないと!!



ログハウスからこの町までの距離は意外と近かった。
ベルガラットに着いたのは昼過ぎだったんだけど、あれこれ見て回ってたら夜になってしまった……てかさ! すごいんだよ、ここ…。



「しかしほんとビックリだよな、まさかこんなところに『しもむら』があるなんて」

「だよね。おかげで着替えには困らなかったから良かったけど…一体どうなってんの? 造りはドラクエに出てくるような中世のヨーロッパ風の町なのに…」

「現実の世界なのに魔物が出てきたり、魔法が使えたり…。うーん…仮想空間? にしては色々とリアルなんだよなぁ」



僕はさっき防具屋で買ってきた盾を足元から取り上げた。
木の板に皮を張った盾、皮の盾。
守備力は低いけど、何もないよりはマシってことで買ってきた。



「さっきスライム一体と戦ってみたけど、攻撃防げたもんな…」

「盾は必需品よね」

「うん、だけど町にいる時は邪魔だよな。剣と盾…鎧まで装備してたらかなり動きにくいし……って、あれ? まあやさんの防具は?」



よく見たら、パンツやら色々買ったはずの物がまあやさんの手元にはなかった。



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