ドラクエらんど
第19章 ビッツの館 (後編)
「あぁ、それな。なんかいつの間にかダウンロードされてたな」
「ええっ? なんか怪しいQRコードとか見ませんでした?」
「QRコード…。そいや図書館の受付でなんか登録したような…」
「それだ!」
「受付の姉ちゃんが、図書館を利用するためにはダウンロードする必要があるとかなんとか言ってたからよ、めんどくせぇから全部任せたんだわ」
「もしかして受付の人ってエリックス…」
「ああ、そいや姉ちゃんの胸のバッジにそんなような名前が書いてあったな…」
ビンゴ!!
そらじいさんやひなたくんたちと同じパターンだ。
登録させるように誘導している…!
「…あっ、ちなみにその図書館ってどこの図書館ですか?」
「ああ、おれんちの近くの図書館さ」
「昭玄さんち、どこ?」
「大阪」
「はあっ? ここ、愛知ですよ!?」
「だから~おれたちは本の中に入っちまったんだって」
「……いや、でもっ……」
「まあ、とりあえず今はこの状況をなんとかしねぇとな」
そう言うと、昭玄さんは夜空を見上げた。
つられて僕も上を見ると、赤い満月が僕たちを見下ろしていた。
「不吉だ…」
赤い満月の斜め下には、さっきの館が崖の上に建っていた。
「ええっ? なんか怪しいQRコードとか見ませんでした?」
「QRコード…。そいや図書館の受付でなんか登録したような…」
「それだ!」
「受付の姉ちゃんが、図書館を利用するためにはダウンロードする必要があるとかなんとか言ってたからよ、めんどくせぇから全部任せたんだわ」
「もしかして受付の人ってエリックス…」
「ああ、そいや姉ちゃんの胸のバッジにそんなような名前が書いてあったな…」
ビンゴ!!
そらじいさんやひなたくんたちと同じパターンだ。
登録させるように誘導している…!
「…あっ、ちなみにその図書館ってどこの図書館ですか?」
「ああ、おれんちの近くの図書館さ」
「昭玄さんち、どこ?」
「大阪」
「はあっ? ここ、愛知ですよ!?」
「だから~おれたちは本の中に入っちまったんだって」
「……いや、でもっ……」
「まあ、とりあえず今はこの状況をなんとかしねぇとな」
そう言うと、昭玄さんは夜空を見上げた。
つられて僕も上を見ると、赤い満月が僕たちを見下ろしていた。
「不吉だ…」
赤い満月の斜め下には、さっきの館が崖の上に建っていた。