ドラクエらんど
第19章 ビッツの館 (後編)
「オレは……行かない」
こっちに振り返らずに、ひなたくんが言った。
「ええっ? なんで!?」
ひなたくんを連れて帰らないと、僕がみんなに怒られちゃうじゃん!
特にレインさんに。
「いやいや、一緒に帰ろうよ。みんな心配してるよ」
「…みんなにはよろしく伝えておいてください」
「え、なんで? もうビッツ倒したし、ここにいたって意味ないじゃん」
「……から……」
「え? なに?」
「……オレはもう、汚れ……てるから……」
ひなたくんがモゴモゴ喋る。
でも僕はよく聞き取れなかった。
「もう、いいだろ!!」
「あっ…」
ひなたくんはその場から走り去ってしまった。
「ちょっ…」
その後を無言で追うYUIさん。
僕も追いかけようとしたら、昭玄さんに止められた。
「何か事情があるんだろ。YUIさんに任せとこうや」
「……」
なんかまた、シリアス展開?
「悪いが、俺もお前らと一緒に行く気はない」
次に口を開いたのは、れんじだった。
「…は?」
「そもそも俺はつるむのが嫌いなんだ。俺は俺なりに、この世界から脱出する方法を探す」
そう言うとれんじは、月影に向き直った。
こっちに振り返らずに、ひなたくんが言った。
「ええっ? なんで!?」
ひなたくんを連れて帰らないと、僕がみんなに怒られちゃうじゃん!
特にレインさんに。
「いやいや、一緒に帰ろうよ。みんな心配してるよ」
「…みんなにはよろしく伝えておいてください」
「え、なんで? もうビッツ倒したし、ここにいたって意味ないじゃん」
「……から……」
「え? なに?」
「……オレはもう、汚れ……てるから……」
ひなたくんがモゴモゴ喋る。
でも僕はよく聞き取れなかった。
「もう、いいだろ!!」
「あっ…」
ひなたくんはその場から走り去ってしまった。
「ちょっ…」
その後を無言で追うYUIさん。
僕も追いかけようとしたら、昭玄さんに止められた。
「何か事情があるんだろ。YUIさんに任せとこうや」
「……」
なんかまた、シリアス展開?
「悪いが、俺もお前らと一緒に行く気はない」
次に口を開いたのは、れんじだった。
「…は?」
「そもそも俺はつるむのが嫌いなんだ。俺は俺なりに、この世界から脱出する方法を探す」
そう言うとれんじは、月影に向き直った。