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ドラクエらんど

第19章 ビッツの館 (後編)

「俺はまだ、お前を許すことはできない」

「……」



れんじはフードを深く被ると、僕たちの横を通りすぎて行った。



海に囲まれた島からどうやって出るんだろうと思ったけど、僕はあえて言わなかった。



「おいおい、どいつもこいつも協調性ねえなぁ」

「すみません…」



なぜか月影が謝る。



「許さないって…月影、れんじに何かしたのか?」

「……話は長くなりますが」



僕と昭玄さんは、月影の話をじっくり聞いた。



月影とアカツキちゃんと兎太郎とれんじで、アカツキちゃんの友達二人を見つけたこと。
でも銀髪の男が悪魔だったこと。
アカツキちゃんの友達を救えなかったこと。
月影が簡単に悪魔にとり憑かれてしまったこと。



「じゃあ、アカツキちゃんも兎太郎も今どこにいるのかわからないんだな?」

「はい……アカツキさんには本当に申し訳ないことをしてしまいました。友達を助けるどころか死なせてしまうなんて……」

「……」



僕はトシヤのことを思い出した。



「月影のせいばかりじゃねぇよ……どうにもできないことだってあるし……」



僕だってトシヤを助けられなかったんだ。
自分の力がなかったせいで…。



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