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ドラクエらんど

第20章 武器屋の娘

振り返ると、すぐ目の前に黒装束の男が立っていた。



「いつのまに…」

「早くそれをよこせ」



黒装束の男は竹の棒に手を伸ばしてきた。
私はそれを交わす。



「なぜ逃げる、やはりそれは伝説の剣なのだな」

「違います…違うけど、なぜかあなたには渡したくない!」



私は竹の棒の持ち手部分を握って構えた。



「ほう、それで私を倒そうと?」



私、なにやってるんだろう。
相手はお客様なのに……ううん、この状況どう考えても強盗だわ!



「出てってください!」



男はブツブツと何かを呟きだした。
なに? 黒魔術?
やめてよ、こんな所で戦ったらお父様の店が…。



私は隙をついて部屋から飛び出した。
そしてカウンターから出ようとした時、突然体が動かなくなった。



「…っ!」

「バカな娘だ、おとなしく渡せばいいものを」



黒装束の男が近づいてくる。
私の体は金縛りにあったように動かない。



「やめろ!」



その時。
店の扉が開き、数人の男たちが中に入ってきた。
でも知ってる顔じゃない。



黒装束の男はチッと舌打ちをすると、軽々とカウンターを飛び越え、窓から飛び出して行った。



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