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その夜、私はお父様から信じられないことを聞かされた。



「私は…異世界の人間！？」



目の前にいたお父様は深く頷いた。



「一年前…私は武器の素材を探しに森の奥の洞窟へと行ったんだ。そしたら洞窟の奥でヒイラギが倒れているのを見つけてな、私の家に運んだんだよ」

「…っ…」

「お前は大事そうにこの竹の棒を握っていた。夢にうなされながら『お父様…ロトの剣は必ず復活させてみせます』と言っていた」

「ロトの…剣…」

「目覚めるとお前は自分の名前以外、何も覚えていなかった。だから記憶が戻るまで、我が家の娘として迎え入れることにしたんだ」

「…そんな…」



目の前にいるお父様は、本当のお父様じゃなかったなんて…。
レンゲも私の妹じゃなかったなんて…。



私は深いため息をついた。



「…でもそれで、どうして私が異世界の人間だと？」



異世界の人間なら、私はどうやってこの世界に来たのか知りたい。



「実は当時ヒイラギの服を洗濯しようとしたら、こんなものが出てきたんだ」



そう言うと、お父様はタンスから私の服を出してきた。その服の上には、何か四角いものが置いてある。私はそれを手に取った。