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ドラクエらんど

第20章 武器屋の娘

「レイン様がお帰りになられたぞー!!」



その時、外で声がした。



「あら、噂をすればレイン様が戻ってきたみたいよ」

「すみませんっ…オレちょっと見てきます!」



止める間もなく、ヒナタは武器屋から出て行った。



「あんなに慌てて行くなんて…やっぱり彼は王子なんじゃないの?」

「じゃあ確かめてみる? 私、レイン様にご挨拶もしたいし」



レンゲはどこかソワソワしている。



「私はいいわ、ここを離れるわけにはいかないもの」

「…そうね、そうだったわ、ごめんなさい、ヒイラギ」

「すぐ戻ってくるんでしょ? 大丈夫よ、少しくらい。何かあったらすぐ助けを呼ぶから」

「本当に?」

「レイン様がいるってことは兵士たちもそばにいるってことでしょ。怪しい人がいたら見逃すわけないわ」

「そうね、じゃあ少しだけ…。ありがとう、ヒイラギ」



レンゲは嬉しそうな顔をして出て行った。



「さて、と…」



一人になった私はとりあえず戸締まりをチェックした。そしてスカートのポケットからスマホを取り出した。



「あれから色々触ってみたけど、何も変化はないわね……あっ!」



スマホが手から滑り落ち、床に落下した。



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