
20年 あなたと歩いた時間
第2章 16歳
流星は上半身を起こし、
友達のもとにかけて行く男の子の後ろ姿を
見送った。
立ち上がり、制服についた砂を払うと、
ようやく私がいることに気づいた。
「のぞみ…」
久しぶりに流星に名前を呼ばれたような
気がした。その場から、流星は動かない。
「…どうした?」
「流星に言いたいことがあって」
「おれも」
私ね、流星のことが好きだよ。
もっともっと言いたいことは山ほどあるけど
今は言葉にならない。
これから少しずつ伝えていくから、
ねえ流星。
ずっと、私のそばにいてくれる?
「…なんだ、そんなこと?」
最初で最後の私の告白を、
そんな風に笑って聞いてくれた。
「おれも、のぞみとずっと一緒にいたい」
あなたに、憧れた。
いつも、守ってくれた。
でもあなたは、自分自身を守ることは
できなかった。
友達のもとにかけて行く男の子の後ろ姿を
見送った。
立ち上がり、制服についた砂を払うと、
ようやく私がいることに気づいた。
「のぞみ…」
久しぶりに流星に名前を呼ばれたような
気がした。その場から、流星は動かない。
「…どうした?」
「流星に言いたいことがあって」
「おれも」
私ね、流星のことが好きだよ。
もっともっと言いたいことは山ほどあるけど
今は言葉にならない。
これから少しずつ伝えていくから、
ねえ流星。
ずっと、私のそばにいてくれる?
「…なんだ、そんなこと?」
最初で最後の私の告白を、
そんな風に笑って聞いてくれた。
「おれも、のぞみとずっと一緒にいたい」
あなたに、憧れた。
いつも、守ってくれた。
でもあなたは、自分自身を守ることは
できなかった。
