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秘密の兄妹

第10章 嫉妬




「ただいま」



「あっ、お帰りなさいお兄ちゃん。」



私は気まずい気持ちで朝とお昼兼用のご飯を用意していた。



「あのっ、ご飯食べるでしょう?」



「……紫織、今すぐ俺の部屋に来て。ちょっと相談がある。」



「相談?ご飯食べながらじゃなきゃだめ?」



「ああ、真面目な話だから…」



…何だろう……



「とにかく俺の部屋に来い。あと携帯持ってこい。」



「…うん」




―――――――
―――――
―――

「ちょっと!お兄ちゃんやめて!!」



「駄目だ!暴れるな!言うこと聞け!!」



お兄ちゃんは私の身体を押さえつけながら私の服を剥ぎ取っていく。



「もうっやだ!こんなのやだよっ…」



突然、お兄ちゃんの動きが止まる。



「……お前、春樹としたろ?」



「…えっ……」



…何で知ってるの……?



武部さんがお兄ちゃんに言ったの…?



「俺が春樹の身体から香るお前の匂いに気づいて問いつめたら素直に吐いた。お前と同じであいつ嘘つけないから。」



「……っ…」



お兄ちゃんには何でも分かっちゃうんだ……



私が幸せになりたいと思っても、お兄ちゃんはそれを許してはくれない。



「少しで済む。我慢しろ…」



な…に…するの?



お兄ちゃんは制服のネクタイを取り出すと、私の両手を頭上で縛り上げる。



初めてお兄ちゃんに襲われた日のことを思い出す。






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