
秘密の兄妹
第3章 お兄ちゃんが分からない
「はぁはぁはぁ…」
お兄ちゃんは覆い被さるように、私の顔の横に両手を着いて目を細めて荒い息を吐く。
「……今のは…かなり…ヤバかった…」
私の中からお兄ちゃんのそれを抜き取ると、お兄ちゃんはコンドームを外し、驚いた顔を見せる。
「うわぁ、すげえ量…」
「今まで何人もの女とヤったけど、こんなにたくさん出したの初めてだ……」
……何人もの女と…やった……?
私の方を向くと、お兄ちゃんは苦しそうな目で私の瞳を見つめた。
「…お前、最高のオモチャだよ。お前の代わりはいない……。」
「……悔しいな……やっぱりお前じゃないとダメだって思い知らされる……。」
小さな声で呟いたお兄ちゃんのその言葉を、私は聞き取れなかった。
「紫織、ちょとこのコンドーム処理してくる。……この量じゃ、さすがに俺の部屋じゃ無理だ……」
そう私に言うと、お兄ちゃんはトイレに入っていった。
「…………」
私は散らばっている服を集めて、身なりを元の状態に戻した。
窓際に座り込み、壁にもたれかかってひとり外を眺めた。
