秘密の兄妹
第4章 兄の想い
翌日、お兄ちゃんと朝ごはんを食べて、一足先に学校へ向かう。
結局、昨日の昼間もさんざんお兄ちゃんに抱かれた。
身体中が筋肉痛みたいになっている。
「紫織ちゃん!」
家の前で武部さんに声をかけられる。
「あっ…」
「おととい、急に他校に彼氏ができたってメールが来たと思ったら、そのまま連絡がとれなくて心配したんだよ。」
…心配?…私の…?
お兄ちゃんの言う通り、武部さんも私の身体が目的だったんじゃないのかな……
「プラネタリウム……」
「…え…?」
武部さんは悔しそうな顔をして私に言う。
「紫織ちゃんのこと、プラネタリウムに誘おうと思ってたんだ…。新しくできた最新式のプラネタリウムで、いろんな星とか、星座のいわれとか教えてあげるつもりだった。」
「星とかでもいろんな星団とかあるんだ。紫織ちゃんの知らないこと教えて、楽しんでもらおうと思ってた…。」
武部さんの言葉を聞いた私の目から涙が溢れてきた。
「…っつ…」
目に涙の筋が伝う。
武部さんと幸せになりたい……。
この人ならきっと、私のことオモチャじゃなくて一人の女の子として愛してくれる。
でも、もう私…汚れちゃった……
武部さんはお兄ちゃんの友達だし、この人に愛されたいなんて望んじゃいけない。