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second girl【完】

第3章 彼女登場

昼休みに入って不発に終わった苛立ちは収まらない。





彼女にはあんなに優しく笑うクセに……




さっきの二人の姿を思い出して、ジンワリと涙が滲んでくる。



ずっと見たかった笑顔は彼女ために、彼女を思っての笑顔だった。



これ以上由季の家に行っても、隆史は私にはあの笑顔はくれない。


私には隆史の心もくれない。



じゃあ、私が由季の家に行く意味はあるんだろうか。
好きだからと言って、これ以上は先には進めない。



あの日のことは夢だったんじゃないのかとさえ思ってしまう。








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